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契約書に表れる企業の基本姿勢

新規事業の周辺よもやま話2019.04.04

業務委託契約、守秘義務契約、業務委託内容、支払い条件・・・等々。
お仕事をお請けするにあたっては、これまで様々な「契約」をしてきましたし、この仕事スタイルになって9年、慣れてはきたものの、この手の仕事は正直苦手です。
お取引先がだいたい伝統的な大企業さんばかりなので、こちらで用意する雛形をベースに交渉を始めると、法務部門から細かなチェックが入り文言レベルでの擦り合わせに時間が掛かってしまうことが被いので、たいていはクライアントさんが汎用的に用意されたものをベースに行います。
大筋の項目はだいたいどこの会社も同じなものの、守秘の範囲や責任の所在、損害が生じたときの賠償の度合いなど、各社に違いがあって面白いです。
きっと、普段のお取引先との力関係の差が現れるのだと思います。「これはあまりに不平等条約じゃない?」
と思えるものもあります。
法務部門は、如何に自社のリスクを低減し得を獲るかと考えるのが仕事なので当然ですが、
「こんなに固く縛られちゃ、こちらもリスク回避で萎縮しちゃうよ!」
と感じてしまう契約書もあります。
とかく「どっちが得をするか」と考え始めると、なかなか契約は上手くいきません。
交渉に時間ばかりがかかります。
昔、リクルートの法務部の先輩に、
「契約は、互いの仕事が最大のパフォーマンスを発揮するために、どういう関係であることが望ましいか、という視点で考えるべし。」
と教わりました。
「自分の得だけで考えていてはダメ」という訳です。
とかく「うちの法務部は厳しいんですよ」と仰る企業に限って、自社本意の契約条件になりがちです。
オープンイノベーションの時代なんて言いますが、ホントの意味でWin-Winって視点で考えられないと、言葉ばかりで思想はなかなか変わっていけないだろうなぁ、と思います。
これからの時代、企業の法務部も一段進化して、
「相手のやる気を如何に引き出すか」
って視点になっていけば、得られるものは結果的に今より大きくなるのでは、という風にも思います。