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人材育成に対する企業姿勢の違い

新規事業を生み出す組織・制度2020.01.20

日本は先進国の中で教育に投資している金額が少ないと言われています。
企業の社員育成に投資する金額の割合は海外企業と比べてどうなんでしょう。

日本企業では、終身雇用を前提に、社員を長期的な目線に立って若い頃から自社で育成をしていく姿勢があったのは、これまでの良い特性の一つであったかと思いますが、これだけ転職が多くなってくると、なかなかそうもいかなくなってきているかもしれませんね。
実際のところ、私がリクルート社からの派遣で留学した早稲田ビジネススクールも、当時は企業からの派遣が大多数でしたが、今は自費で通う学生が多いと聞きます。
海外企業との比較、過去との比較等、ご存じの方があれば教えてください。

私の仕事の1/3くらいは、企業の「人材育成」です。
私が起業した10年前に比べて社員研修で「新規事業開発力」をテーマにしたプログラムを増やす企業が増えました。
「マネジメント」や「リーダーシップ」「コンプライアンス」といったテーマは今も多いですが、「管理」や「遂行」に加えて「創造」が企業の中心課題になってきていることの証であると見ています。

様々な業種業態の企業の研修をしますが、研修への考え方、更に言うと「人材育成への考え方」、もっと言えば「人への投資の考え方」「社員に何を期待しているか」は、企業によって異なるものだなぁ、と感じます。

このBlogをクライアントさんも見ているだろうことを考えると ちょっと微妙ではありますが、「教育研修担当者にどんな人材を充てているか」で、その企業の人材育成への姿勢が見えてしまうこともあります。
人事の定期異動で持ち回りで担当する企業と、「人材育成」を専門に取り組む企業では、先ではきっと大きな差が開くのだろうと見ています。

私が設計する「新規事業開発力」をテーマにした研修では、基本的にフィールドワークをする期間を設けていただいています。
座学だけでメソッドを学んでいただくだけでは、どうしても付く力には限りがあります。実際に自分で調べて・考えて・案を創って こそ体験によって力が付くものです。

ただこのフィールドワークというのが、昨今の「働き方改革」の煽りを受けて、実施しにくくなっている企業が増えてきました。
曰く「フィールドワークの稼働時間も労働時間として換算する必要がある」とかで、管理不能のフィールドワークはプログラムとして受け入れ難いのだとか。
うーん。そんな取り組みの仕方では、新規事業開発力なんて身に付かないんだけどなぁ・・・

幸いなことに、私がお請けする「研修」の多くは「手挙げ式」で希望者のみ受講ということなのですが、それでもフィールドワークは「人事からは強制できない」ことになります。
もちろん、本気で「力をつけたい」って人は、会社のルールは横に置いておいて 自分のために自主的にしっかり取り組まれますが。

きっとこれからの時代、AIを始めとして様々な形で「過去に実績のあるものは。パターン化を進めてどんどん自動化していくべし」ってことになっていくでしょうから、そんな時代にあっては「今までにしていない新しいものを創ること」こそ、人に残される仕事になってくるのだと思います。
そんな力を身に付けた人は、どんな時代でも価値ある仕事ができると思いますし、そんな力をつけることに対して自社の社員に投資をしている会社は、きっと10年後に違いが出ているだろうと思っています。

今主に対象になっているのは30代半ばの方が多いです。
今出会った皆さんと10年後に再度出会えることがあれば、楽しみです。